小さな眼と、書き直したように吊り上がっている眉毛。貧相に見えるのは容貌だけではなく、実績と発言力も然りだった。比例で復活当選も叶わず途方に暮れていたとこるに総理が優しい手を差し伸べたが、恩を仇で返してしまった。どうしようもない御仁である。
1990年中盤だったか、衆院に初当選した直後、大蔵委員会で間近に本人を見た。どこか落ち着きのない風情で、秘書がすこぶる美人だったのを覚えている。その後、どんな実績を積んだのか関心も興味もなく、当選回数だけは一人前に重ねてとうとう派閥の領袖になり、総裁選挙にも出た。
しかし、誰がその器と思う人がいるだろう?
親父譲りの暴言癖に貧相なミテクレ。顔で判断するのは良くないことだが、政治家は公人。その程度の非難は許されるだろう。男の顔は名刺なのである。3万円足らず欲しさにミミッチイことをやり、今回も恥をかいた。